酒は百薬の長ならず

もうそろそろお花見の季節は終わりですね。 夜桜見ながら、酒を飲む・・。 なかなかに魅力的ですよね。 ただ、なんとなく私はそのあと桜の木の周りに捨てられたゴミの量をみて、とても残念な気分になる方です。 やはり桜に敬意をはらって、ゴミは持ち帰りましょうね皆さん。

私自身は大学をやめてからほとんど飲酒しなくなりました。 お酒は嫌いではないですが、特にどうしても飲みたいという訳では無いのでしょうね。 昔から「お酒は百薬の長」という言葉があります。 お酒飲んでると年いっても元気とか、おそらくそういう意味あいにとられるんでしょうね。 確かに、高齢になっても元気にお酒を飲んでいる人を見ると、目立ちますし、元気そうに見えますが、だから飲んだ方が「元気で長生き」できるかというとそういうわけではなさそうです。 
海外の医学専門雑誌に今年掲載された研究では、一日あたりのアルコール摂取量が 12.5g以下の方が、認知症になりにくいという事が報告されています。 12.5gというと、ビールだと310cc 、チューハイだと150cc、日本酒だと100cc、ワインだと110cc程度だそうです。 なので毎日これ以上の飲酒をされている人は、そのお酒は薬ではないと思った方がよいでしょう。 
それ以下しか飲んでいない人も毎日このぐらいのんだ方がよいかというと、そうでは無いだろうと私は思います。  飲酒をされる方の多くは、友人や知人、気の合う人と会話をしながら飲酒される方がほとんどですよね。 元々そういった飲酒の機会の多い、人とのつながりのある方は、認知症になりにくいという事を観察しただけなのではないかなと思います。 

なので私の意見は、やはり飲酒はほどほどに。 しかし、飲み会に誘われたらビールのいっぱいぐらいは飲んでつきあった方がよいかもしれませんね。 人とのつながりというものは、やはり大事なのだろうなと思います。 

※Xu W, et al. Eur J Epidemiol. 2017 Jan 17.
三好クリニック(内科)
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