三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

高血圧症


なぜ血圧が高いのが悪いのか?


人間の血圧は、運動したり、階段を上ったりすれば、簡単に250mmHgぐらいまで上がったりします。 緊張したり、話ししたりするだけでも200mmHg近い血圧となります。 しかしそのような人も、安静にしていたり、眠っている様なときには、120mmHgぐらいまで下がってきます。
実は、運動したり体を動かしたりするときには、筋肉が多くの酸素を必要とするために、血圧を上げて、血液を手足の隅々までまわそうとします。 つまりその高血圧は必要な血圧です。 しかし安静時にはそれらが必要ないわけで、必要ないときにはきっちり血圧が下がります。 高血圧で危険な患者さんは、この安静時の不必要に高い血圧が十分下がりきらないわけです。そのような患者さんでは血管が常に高い圧にさらされてしまい、血管の動脈硬化が進み、最終的には血管自体が閉塞し、心筋梗塞や脳梗塞、腎不全等を引き起こします。

厳格な降圧が必要な患者様


さらに心臓病をお持ちの方(心不全・心房細動・心臓弁膜症)、大動脈疾患(腹部大動脈瘤・胸部大動脈瘤)をお持ちの患者様は、症状緩和のためや大動脈破裂の予防のために、運動時の血圧のコントロールも重要な課題となります。

最近の血圧コントロールガイドライン


2000年頃までは、高齢者や脳梗塞を起こしている患者は、少し血圧は高い方が良いという考え方が一般的でしたが、最新の薬剤を使った最近の研究では、そのような患者様もやはり厳格に血圧をコントロールした方が、寿命が長く、心臓病や脳梗塞の再発も防げるという事が分かり始めてきています。 特に最近の降圧薬は、血圧を下げるというだけでなく、それ自体が血管年齢を若返らせ、患者様の動脈硬化の進行を予防し、患者様が脳梗塞や心筋梗塞を予防することが知られています。 また種類によっては慢性腎機能障害患者の進行を予防したり、蛋白尿を減少させる力がある事も解り始めて来ています。 2014年に若干のガイドラインの修正がありましたが、基本的には2009年のガイドラインと同じです。 診察室での血圧も重要ですが、自宅での血圧を重視する方向になりつつあります。

2014年のガイドラインの特徴


2009年までの130/85未満という目標は、それにかかる費用と効果があまり釣り合わないという理由で(つまり140/90未満で十分効果がある)今回引き上げられました。 また高齢者の降圧目標が以前少し高めに設定されていましたが、今回のガイドラインでは、最終的な目標値は若年者と同じ140/90未満と明記されました(高齢者の目標値は据え置きです)。 

血圧目標(2014年日本高血圧学会ガイドライン)
診察室血圧自宅血圧
一般140/90未満135/85未満
糖尿病・腎臓病130/80未満125/75未満
脳梗塞後
心筋梗塞後
140/90未満135/85未満


治療の原則はまず生活習慣の改善から


食事の塩分が多いと血圧はあがります。 ですので塩分を制限していただくことがまず第一です。 一般的に人が一日にとっても問題の無い塩分量は10gと言われています。そして食事の材料の中に6gの塩分が含まれているため、未調理の材料だけを食べたとしても、一日6gの塩分を摂取することになります。 その上で、例えばみそ汁いっぱいで2gの塩分が入っていますので、それだけで8gの塩分になります。 また体重やおなかの脂肪が多いと血圧は高くなります。 体重を減らすこと、食事を減らすことで血圧を下げることができます。 ストレスの多く、体を動かさないデスクワーク等も血圧を上げる要因となります。 毎日適度な運動を行うことで血圧が下がり、降圧薬がいらなくなる場合も有ります。 

飲んで調子の悪い薬は教えてください


現在、主に使われている降圧薬は大きく分けて4系統あります。 一つの血圧の薬が調子が悪いという事であれば、別系統の血圧の薬に変えます。 調子が悪くて飲んでないのだけど、医者には言いにくくてという方がおられたら、遠慮なく教えてください。 血圧の薬も毎日なのでコスト面で馬鹿になりません。 

何種類かの降圧薬を使う場合があります


一種類の降圧薬で血圧が十分下がらない場合、何種類かの降圧薬を同時に飲んでいただくことが有ります。 それぞれの薬剤がお互いの欠点を補うような形で、副作用が少なくより効果的に血圧をコントロールすることができます。 処方された薬剤であまり血圧が下がらなかったので、自分の判断でやめるということはやめておいた方が良いでしょう。 医者は血圧を下げるというだけの理由以外にも、臓器を保護したり、血管年齢を若返らせるためにあえて多剤処方をしていることが多いです。 あまりたくさん薬を飲みたくないということでありましたら、私の外来では、お気軽に相談下さい。 軽症の患者様でしたら、ご希望に添えると思います。