ハートビート1

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あっという間に2月も終わりもう3月ですね。 夜が明けるのも大分早くなってきました。

今回は皆さんの心拍について何回かに分けてお話してみたいと思います。 

皆さんの心拍のリズムってどうやって決まっているか知ってますか? 私は生物物理学(生理学と言いますね)の研究や学生を教える仕事をしていたので、物理的なメカニズムについてもお話する事も出来るのですが、今回はできるだけそういう堅苦しいお話は無しで行ってみようと思います。 あと医学の専門家ではない患者さんに理解していただけるように、わざと正確では無い表現で大筋を理解しやすいように書いてみたいです。

人間の心拍数は興奮したり集中したりすると早くなり、リラックスすると遅くなります。 これはみなさん実感されているのではないでしょうかね。 心臓の収縮一回で動く血液の量は心臓の大きさで決まっていますので、回数が増えると動く血液の早さが早くなり、それに合わせて脳や筋肉に回る酸素や栄養素の量も増えます。 そうやって心拍数を調整して必要な物資を必要な時だけに送る様にしています。 つまり心拍数はその時の活動量に比例して上がったり下がったりするので、どのぐらいの心拍数が正常なのかなかなか言い表すことができません。 ですので身体活動をしていないときの安静時の心拍数をお医者はざっくりと心拍数と呼ぶことが多いです。 

時々患者さんとお話していると心拍数は毎分60回でないといけないんじゃないかと信じておられる方もおられるようですが、正常の安静時の心拍数は別に60回である必要はないです。 一人一人それぞれに必要な心拍数というのがあって、安静時の心拍数が40台の人もいれば90ぐらいの方もいらっしゃいます。 特にそれで心臓や血管に負担がかかっていなければそのぐらいの心拍数でも特に大きな問題はありません。 しかし30台前半であったり、100を越えているような場合は何らかの理由がある事が多いです。

次回につづく
三好クリニック(内科)
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