三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

五十肩体験談

私も四捨五入で50歳、50肩になってしまいました。 私の場合、やはりカルテの記載や、機器のメインテナンスのために、コンピューターのマウスやキーボードをいじるために症状が出たのだと思います。 初めは、肩関節を後方に挙げようとすると、肩の関節部分に限局した痛みが出現するのが始まりでした。 しかし痛みをかばううちに、肩とは全く関係のない、肘から先の筋肉の痛みや、肩全体の筋肉の痛みがではじめ。 そのうち、不意におこった痛みを避けようとして急に腕全体を脱力しようとした際に、その後10から20秒ほど続く、持続性の激痛を感じる様になりました。 また寝る時に、手の位置が収まりがつかず、無意識に寝返りを打つ際にも痛みがあるようで、朝起きたら腕を折り畳んで不自然な姿勢で寝ている自分に気づきます。動かしてみると、腕全体が筋肉痛のように重い痛みが出る。 わたしの場合そのような症状です。 50肩といいっても、いろいろな病態が有る様で、私の経験が皆様に当てはまる訳では無いと思いますが、わたしの症状を少し解説してみます。

私も医学生の頃に習ったきりで、専門ではないです。 しかし医学部教育ではこの辺りのお話は教えてくれなかったです。 肩関節は特殊な関節で、鎖骨、肩甲骨で支えられて体幹に接続されています。 肩関節はかなり自由に動かすために、とてもたくさんの筋肉で取り囲まれています。 そしてその筋肉の先端は肩の関節周囲で腱が寄り集まって上腕骨に接続されているので、50肩(正式名称は肩関節周囲炎)はその複雑に絡み合った腱の炎症が原因だと言われています。 肩の関節の動きは、前・後・側方・体の中央方向への動きに加えて、肘関節を回転させるねじれの動きが有ります。 そのため思わぬ方向に曲げると痛みが出るという事を繰り返し、結局痛みが怖くて、あまり手を動かさなくなるという事に陥りがちです。 肩を動かして、短時間痛い分にはあまり苦痛は無いのですが、筋肉の痙攣と思われるような持続的な激痛は少々厄介です。 そのため、必要以上に、動きを制限しようと肩にいつも使わない筋肉に力が入り、はじめは小さな痛みだった肩の痛みが自然と大きく腕全体になるように思います。
わたしの場合この激痛に関しては、どうも以前原稿
「あしがつるぅ・・」に書いた、こむら返りとに似たような現象が肩の関節におこっているように感じました。 こむら返りは急激な筋肉の緩みが悪化の原因になります。 筋肉に痛みがあると、反射的に急激に肩全体の筋肉の力を抜いて、痛みを止めようとします。 その際に収縮しかけている筋肉が急激に緩むため、反射的に緩まないようにさらに強く収縮しようとして痙攣する。 これはこむら返りと同じ現象の様な気がします。こむら返りと同じで、その痛みが出ている筋肉を急激に短縮させないようにする事が大事なのでしょうが、残念な事に足と違って、肩の関節だとどのように動かすとどの筋肉がのばされるのか直感的に分かりにくいところがあります。 なので結果として、痛みが消えるまで耐え忍ぶしかなくなるのかなと思います。 またこむら返りと同じで、その際痛みのある腕以外の手やあるいは壁や机などを使って、痛みのある筋肉を軽くのばすところがポイントかなと思います。

炎症がある状態、肩の関節を直接押して関節に強い痛みがあるうちはあまり動かさない方が良いと思いますが、動かしたときだけ痛みが出るようになってきたら、少しずつ関節の動きを大きくしていき、固まってしまった筋肉や関節をほぐしてゆく必要があるように思います。
わたしもはじめの2週間はほとんど動かせず、その後少しづつ運動域を広げています。 わたしの場合1ヶ月半で少し良くなりましたが、まだ時間がかかりそうですね。
以下に関節を動かす為の運動が書かれた良いサイトがありますのでリンクしておきます。 わたしの場合、コードーマン体操しか知りませんでしたが、結構いろいろな方法があるようです。 ポイントは、痛みのある腕だけを使って運動するのでは無く、痛みのない方の腕や壁やおもりの慣性などの外からの力を使って関節を動かしてゆくという事でしょうね。 そうする事で無駄な反射による痙攣を少なくし、痛みを減らす事ができるような気がします。
http://jin-shinkyu.com/stretch/stretch_4.htm
それにしても、動かなくなってみて初めて肩の関節がこんなに複雑にいろいろと動いていたのかと感心してしまいました。

足がつるぅ・・。

最近、患者さんから、「足がつる」という事で数名の別の患者さんで連続して相談を受けたので、医学生の頃に勉強した生理学の知識で受け答えしました。 答えながら、それで本当に正しかったかなと思い、またちょっと勉強してみました。

どんな時におこるか?


足がつる。 私の場合、早朝、布団の中で、まどろみながら伸びをしようとして「つる」事が多いです。 教科書等にはミネラルの異常とかCa濃度の低下や、脱水、前日に日頃使っていない筋肉を使ったり、フォームアップ不足の運動中におこったりもすると言います。 僕の経験から言うと、本当にミネラルの異常がある人はほとんどおらず、たいていの場合、筋肉の疲労が元にあって、そこに筋肉をのばす動作がきっかけになっている様に思います。 とてもリラックスしていて、大脳の活動が低下している時などに、筋肉に負担がかからない状態で急激に筋肉が短縮する。 簡単に言えば、半分寝ている状態で、足のつま先をのばす伸びの運動等がそれにあたるでしょうか・・。 私の場合、うつらうつらしている時に伸びをしていて痛みが出始めたら、すぐに伸びの動作をやめます。 伸びは結構気持ちがいいですが、つる(「こむらがえり」とも言いますが、)と、その日一日足が痛くて辛いですから・・・。

対処する方法は?


その場合、痛い方の筋肉を強制的に伸ばすと痛みがとれるのですが、そのとき足の筋肉だけを使ってのばそうとするとたいてい、もっと痛くなります。 必ず無関係な手をつかって、つま先を持ち上げて、突っ張っている痛みの有る筋肉をのばす必要があります。 寝ているときだと結構、起きないと行けないので面倒なんですよね。

なぜおこるのか?


病気ではないのであまり研究等されていないと思いますが、一般的に筋肉は出来るだけ緩まない様になっています。 緩んでいると、急な力が加わった際に、筋肉をいためる事があり(肉離れとか)、そのため常に、引っ張られたりしないか監視されています。 そして緩んでいる状態で急激に引っ張られると、素早く収縮を開始してある程度の筋肉の硬さを保とうとする機能が元々備わっています。 その機能が弱いと、緩んだ状態で急激に筋肉が引っ張られて肉離れを起こしますし、その機能が強すぎると、筋肉が勝手に収縮してしまって痛みが出るという訳です。
その監視している場所は腱(筋肉と骨をつなぐ部分)に付いていて、よく医者が、膝をたたくと足がピクット前に出る検査が有りますが、あれです。 医学的には膝蓋腱反射と言います。 あれは、腱を強制的にハンマーでたたいて引っ張った様に誤認させて、それできちんと筋肉の収縮がおこるか確認している訳です。 こむら返り(つる)がおこる原因はこの反射が強くおこりすぎるためとも考えられています。 こういった脊髄反射は、常時大脳から少し抑制されています。なので、もしかしたら眠っている時はその抑制がはずれ気味なのかもしれませんね。 まどろんでいる時に出やすいのはそのせいなのかもしれません。 また、寝ていて足先に体重がかかっていない状況での収縮というのがあまり良くないのかもしれません。

予防するにはどうするのか?


どうしたら良いんでしょうかね? 使わないとどんどん筋肉がやせてしまいますし、やせると、少し動いただけで筋肉に疲労が残ります。 また使いすぎると、筋肉はやはり疲労が残って、つる現象が多くなる様に思います。 私は、最近、よく歩く様にしているのですが、やはりクッションの弱い靴は足の筋肉を疲れやすくする様に思いますし(革靴より運動靴が良い)、週に1日だけランニングして運動するよりは、毎日適度な距離を歩いたりする(日々の定期的な運動)。 また強い運動をすると筋肉が火照りますが、それをきちんと動かしながらゆっくりクールダウンして乳酸をためない様にする(あくまで私見です・・)。 後は運動が終わった後、あるいは寝る前とか風呂等でその日の疲れを取るために十分足のストレッチをする(ストレッチをして筋肉をほぐしてから寝る)。などでしょうか?  
しかし回数があまりにも多かったり、全身の筋肉でこの現象が出たり、いろいろな注意をしていても頻回にこむら返りがおこるようならば、やはり採血をして、ミネラルバランスをチェックしたり、筋肉の病気が無いかどうか等を調べてみた方が良いかと思います。 主治医の先生にご相談下さい。