三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

診察室で血圧を下げる方法

自宅で血圧を測るとそんなに高くないのに、病院で計ると高くて困っている方いらっしゃいませんか?  「血圧計が壊れているんじゃないか」と相談を受けることもあります。 血圧は秒単位で、ちょっとしたきっかけで上下します。 これは随時血圧とでも言った方がよいでしょうか? 生活の中で血圧は高くなったり低くなったりしているのですね。 一方で我々医者が見たいのは、安静時血圧です。 これは、安静時の最もリラックスしたときの血圧です。 診察室での血圧はあまり安静時とは言えないことが多いです、あくまでも補助でしかありません。 三好クリニックでは、診察室で血圧が高い状態が続く患者さんには、自宅で血圧を測ってその記録を見せてもらう事にしています。 その血圧は自己申告ですので、「血圧の薬を飲みたくないばっかりに、血圧を低めに記載しているのでは無いか」と疑ったりする先生もいらして、医者自身が計った血圧しか信用しないというドクターもいらっしゃるでしょうね。 そういった先生は、患者さんの命を守りたいという責任感の強い良い先生なんだろうと思います。 しかし結局の所薬を飲むか飲まないかは、最後は患者さんが判断されるところなので、どんなに薬をきちんと処方しても、最終的に薬飲んでいただけなかったりする事もあるので、私はきちんと申告していただいている物と言う前提で治療しています。 また、緊張等の要素が原因で血圧が上がる場合、ある特徴的な血圧のパターンになりますし、血圧があまりに高い状態を放置していると心電図や採血のデータに変化が出てきますので、隠しておられても大体医者の方は解っていることが多いです。

ただ医者がわかっていると言っても、自宅で血圧がそれなりに良い血圧なのに、診察室では高く測定されてしまう患者さんは、なんとなく、嘘ついてるみたいな感じになってしまって、不愉快になってしまったり、病院の血圧計がおかしいのではないかと疑う患者さんもいらっしゃるでしょうね。 そこで今回はそういった患者さんのために、診察室で、いつもの安静時の血圧に近い値になる方法を少しお話してみます。

自宅での血圧の測定方法が間違っている人


飲酒後や、サウナにはいった後、運動して汗掻いた後、入浴後など、汗掻いたり、血管拡張作用のあるアルコールなどの内服で、一時的に血圧が下がることがあります。 そういった状態の血圧は残念ながら安静時の血圧とはちょっと言えないです。 そのような状態では計らない方が良いです。 

人前に出ると緊張してしまう。あがり症の方


人前に出るとすぐに緊張してしまう方いらっしゃいますね。 血圧測定時にそういう方に「リラックスしてくださいね」と申し上げても、そんなに簡単にリラックスする事なんて出来ませんよね。 自分では緊張していないつもりでも、自分の周りに人が存在するだけで、無意識に精神的な緊張がでますので、周囲に人がいる状態は、周りで人が動き回っている状態で血圧を測定すると、大概少し高めに測定されてしまいます。 診察室の中の環境がそういう場合、医者の方もある程度解っているので、あきらめた方が良いでしょう。 自宅での血圧をきちんと測定していって、ドクターに見せた方が良いと思います。 これはお手上げという事ですね。 あきらめると、気分が楽になって案外血圧が下がることもありますね(笑)。 

血圧測定時に喋ってしまったり、喋ろうと準備したりすると血圧は上がります。


血圧測定して、血圧が高いと「今歩いてきたからねですかね〜」とか、「おかしーなー、朝は低かったんだけどなー」といった、事をいろいろおっしゃる患者さんいらっしゃいますね。 実は、喋ろうと心の中で準備するだけで、少し血圧は上がります。 そして実際に喋ってしまうと、結構簡単に40~50ぐらい血圧が上昇してしまいます。 これは安静時血圧とは言えなかったりします。 なので言い訳は逆効果なので、血圧測定が終わってからされた方が良いです。 血圧計巻いている間とかに喋るのも、その後に余韻が残りますので血圧高くなります。 

活動の余韻が血圧を上げてしまいます。


歩いたり、喋ったり、していると皆さんの血圧は 160とか200ぐらい簡単に上昇してゆきます。 活動するために筋肉に血液を十分量送り出す必要があるからで、正常の反応です。 一旦上がった血圧は、体を休めると、時間経過に従って低下してきます。 大学病院で患者さんに運動負荷をかけていたときの事を思い返してみると、若い健康的な患者さんで5分ぐらい、運動不足気味で高血圧で通っておられる様な患者さんだと30分ぐらいでしょうか? そしてその落ちつくまでの時間は患者さんによって異なります。 
運動後の血圧の推移
日頃から毎日の様に運動しているアスリートの様な人だと運動停止後3分ぐらいで安静時の血圧になっていた気がします。 こういう運動を日頃からしていて、体が運動になれている方をフィットネスが高いと言います。 そのことを考えると、待合室から呼ばれて、診察室に入るという行動や、挨拶したり、お話したりする行動、あと、血圧測定のために、服を脱いだり、袖をまくり上げたりする行動自体が診察室での血圧を上げる結果につながります。  なのでこの余韻の時間を短縮するためには、日頃から運動を心がけ、フィットネスを高くしておくと良いのです。 またそれ以外にも、待合室で待っている時間帯に十分安静を保ち、診察室へ呼ばれた後も、あまり慌てて入ったりしないというのが良いですし、 診察室の中に入ってから、袖をまくり上げたり、セーターを脱いだりとか、血圧測定直前にあまり行動をしない方が安静時の血圧に近い状態になります。 本当は診察室に入って、喋らず、だらんと弛緩した状態で、30分経過してから血圧計のスタートボタンを押のが理想的ですが、それは患者さんも医者もちょっと耐えられないでしょうね。 何せ無言ですから・・。 体重が重いと、診察室への移動にも多くのエネルギーが必要となり、血圧が上がってしまうので、体重を低く保っておくというのも良いでしょう(もちろん、体重が低くなるとそれだけで安静時の血圧も下がりますけどね)。 待合室で、待ちすぎて、頭に血が上っている状態もあまり良くないですかね・・。 こういった理由もあり、私自身はやはり自宅での安静時の血圧を重視してます。

腕が太すぎたり、筋肉質過ぎて、筋肉が盛り上がっているとうまくはかれなくなることがあります。


脂肪で二の腕が太すぎたりするとうまく測定出来ないことがあります。 その場合、手首で血圧測定をすることになりますね。 実は皆さん意外に思われるかもしれませんが、二の腕の血圧の方が手首の血圧より低いです。 でも太すぎてはかれなければどうしようも無いので、手首ではからせてください。 後で示しますが、血圧計によっては、腕に巻く部分が堅くて、巻きやすい血圧計がありますが、それらは、測定部分のでこぼこに弱いです。 
堅い血圧計と柔らかい血圧計

たとえば肘が曲がっていて、力こぶが出来ていたり、鍛えていて、二の腕の背面の筋肉が盛り上がってしまう人や、十分袖がまくり上げられなくて、服などで凸凹が出来ちゃう人だとうまくはかれないことが多いです。 腕との設置面積が小さいと具体的に言うと少し高く測定されてしまいます。 自宅で測定されるとき、良ければ手首で測定していただいたり、どうしても二の腕が良ければ腕を通す形の血圧計の方が良いでしょう。 
図解、密着していた方が血圧がきちんと測れる
時々、血圧計の説明に、マンシェットを心臓と同じ位置に合わせてはかるべきだと記載されていることがありますが、動物の体は、血管の太さを自在に変えることによって、心臓より低い位置の足や、心臓より高い位置の頭などでも、血圧の値はほぼ同じにコントロールされています(例外はあります)。 なので、無理に窮屈な姿勢で血圧を測ったり、肘を曲げて筋肉に力が入っていたりすると、その分血圧も上がりますので、とにかく脱力しておくことのほうが大事だと思います。

肘は伸ばしていた方が良いです


肘が曲がっていると、力こぶが出来たり、血管との距離が遠くなり、うまく血圧が測定出来なかったり、血圧が高めに測定されたりする場合があります。 肘が伸びた状態にするために、肘の下に枕の様な物を入れると良いでしょう。 

座っている姿勢は、背もたれに体重を預けて、足を前に投げ出す様な感じのほうが良いです


勉強や仕事で集中するとき、膝から下の足を椅子の下に畳んで入れて、座席に浅く腰掛けて、背筋をピントたてて座ると、集中できます。 我々の世代だと小学校で、この姿勢をするように、指導受けました。 今は無いんでしょうねそういう指導。 背筋が曲がっていると、背中に定規を入れられたりしましたね。 もう40年も前の事ですから・・・。 足を折りたたみ、ふくらはぎの筋肉に力が入っていると、足からの静脈血液の戻りが良く、血圧が上がります。 なので、その逆をすると、血圧は安静時の血圧に近くなります。 
血圧測定時の姿勢

深呼吸はあんまり血圧を下げません


良くリラックスするために、すごくりきんで深呼吸されておられるかたいらっしゃるのですが、深呼吸しながら血圧を測ると、呼吸筋に力が入っていて血圧が逆に上がってしまうと思います。 深呼吸は、意識をリフレッシュするという意味合いでは良いですが、深呼吸自体が体の筋肉の運動になるので、やり過ぎないことですね。  一回大きくため息を吐くぐらいで丁度良いと想います。

薄い服ならば腕まくりしない方が良いです


診察していると、血圧測定しましょうかと申し上げると、シャツやセーターを脱がなくて良いように、一生懸命着ぶくれした服を持ち上げてはかろうとする人がいます。 僕自身は編み込みのセータとか、ダウンジャケット、皮の固いジャケットで無い限り脱がないで測定してもらっています。 古い血圧計だと、確かにマンシェット(腕の輪っか)の部分にマイクがついていて、それで聴診をしながら血圧を測定している機械がありましたが、今は、ほとんどが、センサーが本体側に内蔵されていて、少し服が間に入っていても、腕とマンシェット全体が接触している方がきちんと測定出来ます。 上の図の様に、腕まくりしたために肝心のところが分厚くなったり、傾いてしまったりするとうまく計れませんし、ズリあげようとする動作自体が血圧を上げてしまうので、むしろやってもらいたくないと思ってます。 またせっかくズリあげても、露出したスペースが狭すぎて、マンシェットが肘の関節などに乗っかってしまうと、うまく測定出来ないです。 もちろん、これは医者によって意見が分かれるところだと思うので、その通院されているお医者さんの指示に従った方が良いと思います。 


どうですか? 私自身は、足を前に投げ出す感じが下がるような気がします。 ふくらはぎの筋肉の緊張がとれるのが良いのかなと・・。

『体重が減らないんですが・・・』5

今回が最終回です。 ダイエットで最も難しく、最も自分自身が注意していることです。 それは減量した体重で維持すると言うことです。 
ダイエットに成功した。 10kgやせた。 その後、ダイエット成功記念に馬鹿食いして、体重が戻ってしまった経験ありませんか? 今までの体重との差を、「まだ貯金があるから食べて良い!」と考えて、食べ続けたりしませんか? なんとなく、外来で拝見していて、ダイエットに成功する患者さん結構いらっしゃるのですが、私も含めて結構多くの方が、また元の体重に戻ってしまう様です。 少しの理性と少しの忍耐さえあれば、実は体重を減らすのは誰にでも出来る簡単な事です。 たた食べなければ良いのですから。 でもその後目標体重を維持するのは本当に難しく、そしてそれが肥満の方に最も必要な事なのだと思います。 ここでは、その最終奥義(?)を伝授しておきます。 
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『体重が減らないんですが・・・』4

今回は第4弾です。  
ダイエットをするときに、たとえばこれをしたら後は何やっても大丈夫みたいな方法はありません。 体重がきちんと下がってくることがすべてです。 体重が下がらないダイエットはいくらやっても無駄だと思います(ただし体重の減少は10日で1kg程度しか下がりません)。 なので実践して、体重を毎日測定して今のダイエットが正しいかどうかを確認して、継続することが必要です。 ダイエットしているうちに、2-3週間するととてもひどい便秘になります。 これは皆さん避けることが出来ないと思います。 

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『体重が減らないんですが・・・』3

今回は第3弾、もう少し具体的な減量の極意を語ってみます。 
肥満気味の方に、一日1200kcalの食事をお話すると、たいていの場合、無理だと思われるようです(絶望されますね)。 まあ考えてみたら、一日菓子パン2個と牛乳瓶1本の生活、 一日ポテトチップ2袋と牛乳瓶1本の生活ですから、元気なくなったり強烈な空腹になるのではないかと思われるのが当然だと思います。 でもこれは空腹がなんなのかを理解してコントロールするとそんなに大変な事では無い事がわかります。そうすれば、ダイエットはほぼ成功したのと同じです。 
何度も申し上げますが、この方法は肥満気味の患者さんを対象としていますので、特に女性の痩身目的の方は絶対にこの後の記載はまねしないでください。

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『体重が減らないんですが・・・』2

今回は第2弾です。 ちなみに三好クリニックは肥満外来ではありませんので、肥満を治したいと言う方は糖尿病や内分泌外来にある肥満外来を受診してください。 このコメントはあくまで病気の治療として肥満の緩和が必要な患者さんに対する記載ですので、病気が無ければどれだけ肥満があっても「そのままで良いんじゃ無いですか?」と申し上げると思います。 
また、美容のためのダイエット目的ではありませんので(体に負担がでるほどに太っていることが前提の治療ですので)絶対にまねしないようにお願いします。 
今回は実際に体重を減らすのに、どのぐらいの食事のカロリー制限や体重の管理が必要となってくるかを説明してみます。


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『体重が減らないんですが・・・』1

BMI = 体重(kg)÷(身長(m)x身長) これが25を超えているようなら、皆さんの体重は標準体重を超えています。 平たく言うと太りすぎです。
肥満は、糖尿病・高血圧・高コレステロール血症・腰痛や変形性膝関節痛などの病気を悪化させます。 なので、こういった病気をお持ちの方には、できるだけ減量をおすすめします。
私もコレステロールが高かったり、以前膝を痛めたことがあって、体重が増えると膝が痛かったり、コレステロール値が高くなるので、患者さんに指導する関係もあって、自分でもダイエットしています。 ここでは私のやっているダイエット方法をちょっと紹介して見ます。
またダイエットと称して、BMIが18.5未満で痩せすぎなのに体重を減らそうとする方がおられます。 申し訳ないですが、そういった方はこれ以降決してお読みにならないようにしてください。 できれば、医師に減量を勧められたけれども、どうしても体重が減らない患者さんのみが対象となります。

減量って大変ですよね。 20代の頃はいくら食べても太らなかった方も、中年になるにつれて、仕事の質も肉体労働から頭脳労働になり、どれだけ運動をしているといっても、日頃補充に必要なカロリーは年々少なくなります。 少し食べ過ぎるとすぐ太るくせに、痩せるのはとても大変です。 三好クリニックでも患者さんに良くこの体重を減らしましょうという指導をします。 毎日2人ぐらい?? 私が指導する患者さんの多くは、もうすでにかなり状況が切迫していて、10kg以上体重を落としてほしい患者さんがほとんどなので、ここでは1ヶ月で3kg落としてもらう方法で説明してみます。
患者さんへの復習もかねて、ちょっとここにまとめてみたいと思います。
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慶應医学部の学生実習があります

2017年9月4日月曜日から、8日金曜日までの間、慶應大学の医学部の学生さんが地域医療の実習で見学にいらっしゃいます。
その間、診察室の横、心電図や採血、心エコー検査などの見学をされると思います。 時々聴診などさせていただくかもしれません。 ご迷惑をおかけしますが、ご協力よろしくお願いいたします。

床掃除

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毎日暑いですね。 昨日と今日は特にあついし湿度も高いですね。
今日から、三好クリニックは夏期休暇に入っています。 一週間ほど休業いたします。 いつも、こういった連休の時に床のワックスがけをしています。 今日も朝から、床掃除でした。 開院した当初は、掃除のやりかたもよくわからず、床にこびりついた汚れを、一心不乱に食器用のたわしでこすっていたのですが、今はポリッシャーとヘラで古いワックスを汚れごと削り取ることで、だいぶ作業効率も良くなり。 開院2−3年ぐらいまでは、床掃除の後は腱鞘炎と腰痛と膝頭がすりむけて、作業後2日ぐらいはほとんど寝たきりだったですが、最近はなんとか翌日には体を動かすことが出来る様になりました。 ワックスを掛けるときに窓を開けないと、溶媒のせいでひどい頭痛になるので、どうしても窓を開けなくてはなりません。 開けると、冷房の室外機の前にいるような熱風が入ってきて、汗だくになりながらの作業でした・・。 確か去年もとても暑い日だった気がします。 もう気候の良い時期にやりたいなーと毎回思いますね。
今年は5月にやる予定だったワックスがけが、レセプトの更新でキャンセルになってしまったため、7ヶ月分の床の汚れがたまっていて、だいぶ見苦しくなっていたので、気分的にもすっきりしました。 でもワックスを掛けながら、これを65歳を超えてからもやることが出来るかなーなんて、考えながら(きっと無理かも・・・)7時間ぐらいかけて、全体のクリーニングを終えました。 これで休み明けからまたきれいな床で患者さんをお迎えすることが出来ます。 皆さんはお盆の時期どこか出かけますか? 熱中症などには十分注意してくださいね。 暑いのに汗かいてない、頭痛がする、吐き気がするなどの症状がありませんか? 最後に小水に行ったのはいつですか? 尿がとても濃い色になってたりしませんか? そんなときは少し水分や塩分の補充が足りないかもしれません。 きちんと水分補給してくださいね。 心不全などで利尿剤を飲んでおられる方は、むやみに水分や塩分を補給すると、呼吸が苦しくなったり、足がパンパンに腫れてきたりします。 きちんと主治医と相談して適切な量の飲水を心がけてくださいね。
ちなみに今日は作業中カルピスウオーター 500ccのペットボトル3本飲みました。 あれさっぱりしていて暑いときにはおいしいですね。 でもよくラベルを見ると一本200kcalもあるんですね・・。 3本飲んだから600kcal・・。 意外にカロリー高いので注意が必要です。

三好クリニックの夏期休暇

三好クリニックは8月9日(火曜日)〜8月15日(月曜日)までの1週間、夏季休暇をいただきます。
三好クリニックは8月9日(水曜日)〜8月15日(火曜日)までの1週間、夏季休暇をいただきます。 申し訳ありませんが、この期間の診察は行っておりませんので悪しからず。 
8月16日水曜日から通常通り診療を行っております。 

また8月24日木曜日は保健所の研修に出席するため誠に勝手ながら18:00に業務終了とさせていただきます。 申し訳ありませんが公務ですのでご理解とご協力のほどお願いいたします。

心拍のゆらめき

人の心拍数はいつも一定ではありません。 安静にしていると一分間に60回ぐらい心臓は動いていますが、運動したり怖い物を見たり体温が上がったりすると心拍数は上昇します。 特に緊張などしていなくても、喋っていたりするだけで心拍は早まります。 心臓が口から飛び出そうなんて表現がありますが、運動したり全速力で走ったり、重い物をもって歩いたり走ったりすると、負荷に相応の心拍数の上昇があります。 すごく激しい運動をすると一分間に 180回とか200回近い心臓の鼓動があることもあります。 もっと増やせばもっと運動能力が上がるんじゃないかと思われるかもしれませんが、心拍数が早すぎると、有効な収縮にならないため、あまり運動能力が上がることはありません。

こういった心臓の心拍数の変化は皆さん日常生活で良く自覚されていると思います。 実はそれ以外にも皆さんの心拍は周期的に変化しています。心拍の揺らぎ、揺らめきと表現するほうが文学的ですかね。 人の心拍の揺らめきで最も目立つのは呼吸のサイクルにより心拍の揺らぎです。 人は息を吸ったときに心拍数が遅くなり、吐いたときに心拍数が早くなります(正確にはやや異なるのですが)。 ですので心電図を見慣れてくると、あまりに一定の心拍リズムだと不自然に感じたりします。 ペースメーカーなどの機械による調律ではこういった揺らぎが無く、心電図の心拍の揺らぎからそういった人工的な心拍かどうかを診断する事もあります。

こういった心拍の揺らぎが強い方は、若い人、胸板の薄い人、肥満気味で内臓脂肪の多い人によく見られるように思います。 呼吸を止めてお腹に力を入れたり(いきむと言います)すると息を止めていると心拍数が早くなり、息を再開すると急激に心拍数が落ちたりします。 入浴で浴槽に入るときや、急に体を横に倒して寝たりしたときにも、この反応があります。 この心拍の変化を、ほとんどの方は自覚されないのですが、前述の様な患者さんの中にはとても敏感にこの脈拍の変化を自覚される方がおられます。 何か命に関わる様な不整脈なのではないか、あるいは心臓の大きな異常なのではないかと不安になる方が時々おられて、その不安のために気分が興奮し、心拍数が更にあがって、更に不安になり、更に心拍数があがって・・・。 と繰り返し、どうにも苦しくなって救急病院に駆け込まれたりされる患者さんもいらっしゃいます。 呼吸の周期で心拍が揺れることを自覚されて、心拍が揺れないように呼吸を止めてしまったりする人もいらっしゃいます。 そういった患者さんの中には、本当に不整脈がある患者さんもいらっしゃるでしょうけれど、ほとんどの場合こういった脈の乱れは、まず一度気持ちを落ち着けて、別の少し楽しい事を考えたりすると自然に良くなってきたりする事が多いです。 この心拍の揺らぎは元々心臓が持っている、自動的に循環する血液の量を調整する機能の一つなのです。 
 

アブレーション研究会@北海道に行ってきました。

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今日はカテーテルアブレーション研究会という研究会に参加するため、北海道に行ってきました。 夏の北海道、涼しいかなと思っていったのですが、暑かったです。 みんな半ズボンとかなんですね・・。  学会の道ばたの街路樹の土が剥き出しの部分に、きれいな黄色い花が植えられていて、なんとなく、地元の人の、季節を喜ぶ気持ちみたいなものを感じました。 冬はきっとあのあたりは雪で覆われているのでしょうね・・。  東京ではあんまり、公道にお花を植えたりする人いらっしゃらないですね。 
アブレーションというのは、不整脈を心臓の中にカテーテルを入れて診断して、不整脈の回路を作っている場所を焼いて電気信号を通さなくして不整脈を治療するというものです。 もちろんクリニックの中ではできませんので、ご紹介することになります。 慶應で診療をしているときには、僕自身術者となってやっていましたが、もう開業してまでやれる治療法ではありませんね。 あまりにも大がかり過ぎますし、ドクターや看護師のチームでやる仕事です。 私が大学をやめてから、すでに6年ほど経過しているわけですが、だいぶ治療法は様変わりしてきており、紹介する際や、治療を選択する際に、そういった最新の治療法を、自分ではやらないにしても知っている必要があります。 
ああいった治療法は、誰もが簡単にできるというものでは無く、やはり手先が器用であるかとか、
3次元的な空間把握能力や、カテーテルの弾性、そして操作の際のラグや遊びを計算しながら、目的の場所にカテーテルを留置していかなくてはなりませんので、どちらかというと、人に教わって誰もが皆達人になるわけでは無く、自分で技術を確立して道を究めるものといった治療法です。 今回のアブレーション研究会は、「心筋焼灼道」というサブタイトルらしく、これを見た人は、これが医療関係の学会とはあまり思わないんじゃないかなと思いました。 でもなんとなく、カテーテルをやっている人間はこういう気持ちですかね。
今回も遠方だったので、2時間ぐらいしか学会場に参加できませんでしたが、日頃あまり目にしない話題だったので、とても勉強になりました。 

メールのあれこれ

今は、多くの方が電子メールやSNSを使っておられるんじゃないかと思います。 昔話をすると少し年寄り扱いされると思いますが、私が初めて電子メールの存在を知ったのは、医者になって2年目 1993年頃でしょうか? その頃はまだtelnetを使ったunix serverでのやりとりで、まだ日本語も扱えず、全部ローマ字で送ってたかもしれません・・・(Ohayougozaimasu みたいに)。 その時代のトレンドはまだ、Nifty等がやっていた、ワープロ通信と言うやつだったと思います。 日本語使えましたからね・・・。 今の人にしてみると何ですかそれ?って感じだと思いますけど。 その頃はそういうもんだったのですね。

患者さんに採血データのやりとりや、電話ではうまく会話の時間が無いような場合に、三好クリニックでは電子メールをよく使います。 少し驚くのは、多くの患者さんがスマートフォンを使っておられて、こちらが電子メールの宛先に送っても、メッセンジャー系のアプリで閲覧されておられる方が多いかもしれませんね。電子メールと、チャットなどのリアルタイム通信を行うメッセンジャーでは全く別物のはずなんですけど・・。 何が違うかというと、電子メールは本当は24時間ぐらい配信が遅れても全く問題にしないプロトコールです。 あと添付ファイルの考え方が違って、こちらからデータなどを送るときにちょっと頭を悩ませることになります。 文字とファイルを一緒に送信しないとか・・。 文字の上限制限があるとか・・。 でも世の中、すぐに多数派が主流になるもので、メールとチャットの細かな違いはそろそろ曖昧になりつつありますね。  そのうちLINEで送ってくれって言われるんじゃないかってビクビクしてますが、さすがに、ほかの人にも見えてしまうかもしれない、LINEにデータや病状を送るのは気が引けます。 でもきっと10年もすると、「Line何それ?おいしいの?」みたいな世界がやってきて、私たちの対応もそれに併せて変えていかなくてはならないんだと思います。

当院でも患者さんから時々メールが来ます。 できるだけ答えるようにしているのですが、実は結構大きな問題があって、返信が確約できないことがあります。 一番大きな問題は多すぎる迷惑メールの問題です。 以前から迷惑メール多かったのですが、去年の年末あたりから急激に増えていて。 今はほぼ1~2分に一本ぐらいの迷惑メールが来ます。 なので、メールでご質問される場合、必ず私の宛名とご自身のお名前を記載していただけるとありがたいです。 なんかファイル開いてくれといったメール・・、危ないですし、返信もできませんので・・・。 1分に1本来ますので、きちんとフィルターをかけないと、寝てられませんし、仕事になりません。 本当に重要な連絡もうまくつながらなかったりします。 なので私は今はAppleの純正のメールを使ってフィルターを設定しています。 iPhoneでもメールの受信をしているので、pop3プロトコールでは無くIMAPを使って、一度振り分けられた迷惑メールが、別のMacやiPhoneでも、迷惑メールに分類されてお知らせがサウンドが省略されます。そうしないと、iPhoneがポンポン1分おきにメール受信を報告してくるので、やってられないのですね。 Appleのメーラーの良いところは、iCloudを使って、使っているすべてのマックのメールのフィルターを同期してくれるところです。 なので、どれか一台マックが起動していたら、きちんと迷惑メールを振り分けてくれる訳です。 海外のzonbie PCから大量に送られてくる通販の広告とか、ヘッダー部分に含まれた文字をフィルターで指定することができるので(ReceivedとかX-malerとかも指定できます)、結構強力なフィルターを作ることができます。 もちろん、自分で設定するので、間違えて設定してしまうと、メールが全部届かないなんてこともありますので・・・。 フィルターの恐ろしいところは、フィルターで迷惑メールと判断された、メールの中に本当に重要なメールが入っていたときに、それが全くわからないという事ですね。 ちょうど見えていないことがわからない、盲点のような存在ですね。 私が使っているNifty.comの迷惑メールフィルターは、迷惑メールが入らずにいつも重要なメッセージだけが迷惑メールに分類されてしまします。 迷惑メールを作る人たちはとても時代に敏感で、時代遅れのフィルターでは絶対に太刀打ちできないのでしょうね。 私は時々、ざっと重要そうなメールが迷惑メールフォルダーにはいっていないか確認してますが、それでも人は必ず間違いをおかしますので、重要な事柄で、返信が無いようでしたら、来院して直接伺った方が安全かもしれません。 

後困るのは、患者さん側がメールにフィルターを設定していて、こちらのメールが患者さん側のメールの中で除外されてしまうケースがあったり、メールのアドレスを変えたけど、こちらに通知が無かった場合、うまくこちらからアプローチすることができない場合があります。 「データ届かないんですけど」って言われて確認してみると、アドレスが変わっていたり、良くわからない業者任せのメールフィルターをかけておられてうまく届かなかったりすることがあります。 その場合は申し訳ないですが、やはり対面でお話させていただいたり、ファックスなどを使わせていただくことをお願いしています。

私どものクリニックでは患者さんへ向けたデータの送付を、一日10件から20件行っているので、患者さん側のメールアドレスが変更された場合、Bouncing mailといって、このメールアドレス該当がありませんと戻ってくる場合があります。 これを見落とすことが実は年に1−2回あって、何回か患者さんからおしかりを受けることがあり、気にしていたのですが、 最近、そういったbouncingメールが戻ってきたときに内容を自動的に解析して、知らせてもらえるようなスクリプト(簡単なプログラムですね)が使えることがわかって、重宝してます。 これもApple mailの機能なのですが、メールの環境設定>ルールで 特定の表題のbouncingメールが戻ってきたら、そのメールの内容をApplescriptに渡して解析させて、患者さんに届いていなければ、警告してくれるようにしています。 Applescriptの設置場所が決まっていることと、特定のフレーズがあるみたいでそれさえわかればなんとかできてしまいます。 残念ながら日本語の説明が全くないんですけど、出来たときは感動しました。 これで年に1回から2回あるかもしれないミスを未然に防げるかなと思います。
http://blog.mundue.net/2012/02/apple-mail-rules-scripts/
http://www.mactech.com/articles/mactech/Vol.21/21.09/ScriptingMail/index.html

レセプト会計ソフトの更新

毎年5月の連休の時には、床のワックスがけをしているのですが、今年はパスしてしまいました。 今年の連休は連続の休みが3日しかなかったというのもあるのですが、実は、レセプトソフトの更新の時期で、その更新のための設定をしていました。 
私のところのクリニックは、コスト削減のためレセプトやクリニックの会計のためのソフトを、日本医師会が作ったフリーソフト、ORCAを使っています。 ORCAは定期的に薬剤や診療点数などのデーターベースを更新してくれるのですが、2年に一回ほどのペースで、システム全体を入れ替える必要があります。 確か2年前も同じような話題があったかも・・。 その際は確か、カルテの高速化のために、SQLデータベースへの直接アクセスの方法をいろいろ試していたように思い出します。  今回はそれまでのORCA 4.8から ORCA 5.0にアップグレードということもあって、実は結構いろいろ問題があって、結局ゴールデンウイーク中は全部のアップグレードが終わらず。 ようやく今日になって、2台のサーバーの更新を終えました。 毎回2年ごとに行う作業なので、覚えているような、覚えていないような・・。 とにかく、Unixというあまり使い慣れないシステムを使って、terminalといって、昔ながらの文字だけを打ち込んで、設定を完了してゆく必要があります・・。 我々の年代の方だと、MS-DOSとか、DOS-Vとかというと思い出されるかもしれませんね。  dirとか、パスとか・・・。 なんだかトラウマになりそうなことをして設定をしてゆくわけです。
何せ2年に一度なので、操作を思い出すのに結構時間がかかりますし、構造をよく知っているわけではないので一旦インストールがうまくいかなくなると、ハードディスクを初期化してから全部はじめからやり直しになってしまったりして。 そうすると丸一日、インストールのやり直しなどにかかったりするので・・、連休でも無いと怖くてできないといったところでしょうか・・。  今回は結局1回操作に失敗して、のべ3台にインストールを行いました。 Unixのコマンド操作は、Macでもほぼ使えるのでこれも勉強と自分に言い聞かせて作業してゆきます。 ただほとんど日常では使わないので2年後にはまた完全に忘れてしまっていると言うことが難点ですね・・。 とにかくその操作や、それに付随する、Applescriptのプログラムの調整とかで、ほぼ休み中ずっとタイピングのしっぱなしで、腱鞘炎がひどくなって、左手が握れなくなってます・・。 床掃除していたら、この腱鞘炎はもっとひどかったかと思うと、やめといて正解でした・・。 でも夏にはやらないとな・・。 でもviの使い方とかSQLのqueryの書き方とか、sedやgrepの使い方がわかるようになるのはなんだか面白いものです。

これを書きながら思い出しました・・。 そういえばファイルメーカーのアップグレードわすれてた・・。 なんだかまたまるまる週末を使わなくてはならないと思うと、げんなりです。

「ちょっとちくっとしますよ」2

前回は、皮膚の表面を貫通するときの痛みの話をしました。 今回は、もう少し深いところ、静脈の壁にある感覚神経を刺激して起こる痛みについて説明しましょう。

患者さんの中には「血管の壁が固いですね」と言われることありませんか? 結構採血の頻度が多いと思います。 これは正確には血管の壁が固いのでは無く、何度も血管の周りに出血し、それが治る際に、少し固めの繊維のような物や、石灰(カルシウム)が含まれた物で修復されてしまうため、血管の周囲が堅く分厚い物で覆われてしまうことによります。 なので高血圧などで問題となる動脈硬化とは全く違う現象です。 安心してください。 この堅い部分を貫通するときに、静脈の感覚神経を刺激して痛みが出たり、壁のところの抵抗が強すぎて、針が血管の中にきちんと入りきらず、採血するときに周囲に血液が漏れ出してしまい、それが痛みにつながることがあります。 もう何度も採血していて、そうなってしまっている人は仕方ないのですが、こうならないようにするには、前回の採血時にきちんと血を止めておくことが大事です。 ここのクリニックでは、皆様の処置の時間をある程度とっていますので、採血したあと、きちんとスタッフが血液を指で止めていると思います。 しかし、大学病院だと血を止めるのを患者さんに任せっきりにしたり、バンドみたいな物で止めたりしているんじゃ無いでしょうか? 血液を止めるのに患者さん任せになってしまうことが多いのです。  イメージ的には、小さな「かさぶた」で血管の穴をふさいだ方が良いというところでしょうか? 血液が止まらず、どんどん大きなかさぶたになって止まってしまうと、表面のかさぶたなら直ったときに「ぽろっ」ととれますが、皮膚と血管の間に出来たかさぶたは、そのまま繊維とか石灰に置き換わってしまうのですね。 

よく患者さんに見られる止血の間違いを説明して見ましょう。
1,すぐ肘を曲げちゃうのは良くないです: 患者さんでよくお見かけするのは、採血したあと、消毒のための綿を肘の内側に挟んで、肘を曲げて綿を落とさないようにして。 反対側の手で、鞄を持って歩いていたり、スマホに夢中になっている人いますよね。 それをするとたいていの場合2-3日すると、肘のところが真っ青になって、大きな内出血を起こしてしまうことが多いです。 肘は伸ばして、反対側の手の指先の腹の部分で押さえてください。 それほど力を入れなくても止まります。
2,指の先っぽで力一杯押し込むのは良くないです: 出血するのが怖くて、指の先端でぐいぐい押し込んじゃったりしている人を見かけることがあります(指を立て押してはいけません)。 指の先端は力が加わりますが、面積が狭く、強く押と、肝心の血管の穴の開いた部分が、指先からずれてしまっていることが多いです。 押さえるのは指の腹で押さえるのが良いでしょう(指を寝かせて)。 それほど力一杯押さなくても、ピアノの鍵盤を軽く沈めるぐらいの圧力で3分ぐらい押さえると必ず止まります。
3,止血用のバンドを過信しないで: 最近止血用のゴムのバンドを着けてくれるところもありますね。 ただあのバンドつけた状態でも肘を曲げたりすると、上の方にずれたりしてしまい、知らない間にバンドが血管の穴を外れてしまうことがあります。 バンドを着けているからといって、あまり安心しないで、きっちり肘は3分ぐらいは伸ばして動かさないようにしておいた方が良いです。
4,血液をさらさらにする薬や、鎮痛剤などを連量している患者さんだと、血が少し止まりにくくなります。 その場合は我々スタッフに任せてください。 
こうやって採血の時にきちんと血液を止めていると、採血の時に何度も刺されにくくなりますし、採血の時の痛みも和らぐ傾向にあります。  採血の時痛いより、痛くない方が良いですよね・・。

「ちょっとちくっとしますよ」1

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採血とか注射とかって痛いですよね。 私も時々採血されますが、平気そうな顔しながら、痛そうだななんて考えながら、足の指をもぞもぞさせてたりします。 大人になったら我慢するもんだって教わりましたから・・・。 
今は違いますが、我々が若い研修医の頃は慶応大学病院の内科外来の患者さん全員の採血をまとめて採血するドクターが決まっていて、 毎週交代で4時間ぐらいの間、ただただ採血するということをさせられてました。 その当時は、いやでいやでしょうがなかったですが、今にして思えば、多くの患者さんで採血のトレーニングができたという面と、外来で見せる患者さんの顔と違う、どちらかというと、とても率直な、厳しい意見を捨て台詞のようにおっしゃられたりして・・。 それで自分たちの立場を理解できるという意味でもよかったのだろうと思います。 患者さんはそういったビギナーが担当するのでいやだったかもしれませんね・・。 今更ですが、すいませんでした。 
私の同級生で一緒に処置室当番(採血当番)に当たっていた人は、少し採血が苦手だったみたいで、よく「へたくそ」とか「今までで一番痛かったよ!」と言われていたのを聞いた覚えています。 私も、言われていたんでしょうけど、なんだかよく思い出せないですね。 きっと自分の傷口を見ない様に忘れているだけなんだろうと思います・・・。 よく当番が終わったと、みんなで昼飯を食べながら、愚痴を言い合っていました。
医者が診察して得られる所見と違って、採血で得られるデーターはとても客観的です。 現在の医療は一人の医者が一人で考え診察するというものではありません。 我々の様な小さなクリニックでも、データーを開示の希望があればすぐいたしますし、ほかの大病院の医者にデータを見せていただいても、多くの医者が同じような意見に達する、そういった治療をしてゆく必要があります。 そういった点で我々医者の治療のよりどころであり、患者さんと病状を確認しあうために必要な検査でもあります。 例えるなら、方位磁石とか車のスピードメーターとかでしょうかね。 磁石やスピードメーターと違って、一度見るたびに痛むのが難点ですが・・。

今、僕は採血するときに、おそらく「ちょっとちくっとしますよ」って申し上げていると思います。 実は、口でしゃべりながら、採血の場所(針の刺位置とか角度とか)を考えているので、自分で何言っているのかあまり覚えていません・・。 でも研修医の頃、先輩の先生が言っているのを聞いて、みんないろんなことを言っていたのを覚えています。 正直どういうのがいいのかって、迷いますよね。 特に子供さんとかだと・・・。
医者:「痛くしないからね」
子供:・・・・(無言)。
医者:「あ!、あそこにアンパ○マンがいるよ!」 チク
子供: 痛ーい! 先生の嘘つき!!

本当はどんなことを言っても痛いのは痛いのです。 ただ、どうしたらより痛くないのか、痛くない方法をいろいろ考えながら採血しています。

ではどうして、針を刺すと痛いのでしょうか? もしかしたら、これを読んでいる人は「馬鹿なんじゃないの、針刺すんだから痛くて当然だよね」と思っている人多いんじゃないでしょうか? でもそんな当然のことを、理詰めで考えていくのが医学なのです。 

針を刺すときに痛みがあるポイントは2つあります。 まずは皮膚の表面の感覚神経です。 皮膚の表面には感覚神経がたくさん分布してます。 でもそれは均一に存在しているわけではありません。 感覚神経のネットワークは、皮膚の表面の「表皮」といわれる、細胞が積み重なった部分の真下あります。 なので痛みの第一ポイントはその表面を貫通するときにあります。 その表皮のネットワークを針で圧迫する、あるいは直接切断して神経が電気信号を出すことで、脳が痛みとして感じとります。 その刺激が弱ければ、人は、それを「かゆい」ぐらいに感じるでしょうし、強ければ、痛みや、あるいはもっと強ければ、熱いという感覚として感じることになります。 その感覚神経は面ではなく、点で感じています。 ですので運良くその点を刺激しなければ、痛みを感じない訳です。 そのネットワークの密度が多いところは痛みを感じやすく、ネットワークの密度が薄いところだと感じにくくなります。 しかしいくら密度の薄いところで針をさしても神経に当たってしまえば、痛みを感じることに変わりありません。 なので患者さんが採血の時に痛かったり、痛くなかったりする原因の一つは、ほんの些細な偶然によって決まっています(なんだか書いてていいわけがましい気がしてきました)。 
脱線しますがこのネットワークの密度ですが、皆さんも簡単にチェックすることができます。 たとえばコンパスや、両方とも針になってるコンパス(デバイダーといいます)で、手や足を触ってみてください。 大きさを狭めていって、針先を2つに感じる距離られる最小の距離、 これを「2点識別閾」というのですが、これが小さいほど感覚神経の密度が高く、痛みに敏感ということになります。 小さいのは、やはり指先とか、手のひらとか手の裏ですね。 肘や二の腕の外側などはそれが大きく比較的鈍感ということになります。 なので通常皆さんの採血をされるときには、肘から採血することが多いわけです。  
皮膚の表皮の厚みや堅さ、そして針の先端の力が加わる面積によっても痛みの強さは決まってきます。 具体的には太い針の方が、針先の面積が大きいので痛みも大きくなります。 そして先端が表皮に当たってから表皮を貫通する時間、皮膚にかかる圧力は同心円状に周囲に広がり、より広い周囲の感覚神経を刺激しますので、針があたってから表面の表皮が貫通して表皮が引っ張られている時間が短いほど、もっと簡単に言うと、「迷いなく、ざくっ」と刺した方が痛みが少ないのです。 これはよく剣豪小説などで、あまりに切れ味がよすぎて、切られたことがわからない、といった表現がありますよね。 また日常では、紙の端とかで皮膚が切れたりしたときに(かまいたちとかっていいますね)、切れた瞬間はわからなくても、後から結構ぱっくり大きく切れてたりすることありますよね。 それは感覚神経が表皮の真下に集中しているので、その部分を抵抗なく切ってしまうと、痛みの神経を刺激する数が減り、痛が感じにくいという原理なのでしょう。 もうちょっと具体的に言うと、「他人の痛みをあまり躊躇しないで、針を迷いなくブッ刺すひと」のほうが、痛みを感じにくくすることができる訳です。 ちょっと術者にとっては複雑なのです。 そしてもう少し踏み込んで言うと、患者さん側が明らかに痛そうにしていると、刺す方も痛いかもという迷いがでて針刺しのスピードが遅くなり、その分痛くなるという悪魔のような法則が成立します。 なので僕自身は、心を鬼にして、指すときは血管を貫通させで奥まで貫かないように手加減しながら、勢いよく皮膚を貫通させるようにしてます。 

さて、だいぶんボリュームが大きくなってしまったので、 採血の時に痛みを感じる理由その2はまた後日掲載します。

続き

人は例外が好き

人は例外が好きだと思います。
物語の英雄や主人公は平凡ではありません。 何か特殊な能力を持っていたり、とてもラッキーだったりします。 そしてそれを平凡な自分たちの人生に直接当てはめようとする大人はいないでしょう。 ダイハードのジョン・マクレーン刑事や、スターウォーズのルーク・スカイウォーカーの様な人生を実現しようとする人はいませんよね。 もしかしたらどこかにいらっしゃるかもしれませんが、それはやはり例外だと思います。 ただ、その中の主人公たちが直面する問題を解決してゆく時の葛藤や心や意志は、形を変えてきっと平凡な我々の生活のなかでも生きてくるものだと思います。

人は例外が好きだと思います。
戦争の英雄や、企業などの成功談は、例外だと思います。 戦場で死んでいった人たちは物を言いませんし、うまくいかなかった発明や没になった企画はそれこそ普通に何万・何億とありそれらは決して語り継がれないからです。なのでそういった英雄や成功談は、無限にある失敗のなかの偶然にもうまくいっただけ、ただ運良く生き残っただけのお話が語り継がれているのだと思います。そしてそれらの成功談や英雄の話を聞くのが我々はとても好きです。 秀吉や信長、松下幸之助やエジソン、スティーブ・ジョブスなど。 彼らの話はとてもドラマティックで、我々を勇気づけてくれることは確かですが、あくまでも例外であって、平凡な我々が彼らのまねをして振る舞ってみても、決して彼らのようにはならないはずです。 

人は例外が好きだと思います。
自分がよく知っている事柄を他人に説明するとき、多くの人は例外の話から始めます。 たとえば、「奥さん知ってました? 私はねそんなこと思ってないんだけど、誰とはいわないけど、周りの人ねみんなあなたのことXXXって言ってるんですよ、やーぁね。」。 たとえば、古文の授業などで覚えさせられた「あり・をり・はべり・いまぞがり」とかを聞いて、なんとなく、「これで古文は完璧」などと思って油断して本試験で玉砕したり。 知っている人間が教える際、間違えを恐れるあまり、例外から教え始めます。 そして教わる人は、例外から覚え、例外を知ってすべてを知った気になる傾向があります。 医者の病気や手術の説明なども、多くの医者は短時間ですべての事項を説明するために、手術という治療の上での例外である合併症の話を延々します。 そのため時々、患者さん側は、「この治療は事故ばかり起こる手術なんだな」と感じてしまうことがあります。 それは、それを説明する人間も、そしてそれを聞く側の人も、例外がとても好きであり、例外こそが印象に残るからなのでしょう。

医学はなんの面白みもない平凡を追求します
医学の仕事は、平凡がどういうものかを客観的に知り、それを皆に伝える仕事です。 平凡に命を長らえる方法、健康な状態を維持する方法を伝えるための物なので本来とてもつまらないものです。 現代の刺激に満ちた世界にどっぷり浸かっている皆様にとって、これは本当につまらないですし、無視されることもしばしばです。 でも最近になって、マスメディアは医学も娯楽にしようとしています。 患者さんへの病気に対する知識や啓蒙は大事だとおもいますが、それをショウやクイズの様に提示して娯楽にするのはとても危険な行為だと思います。 医学はつまらない平凡な物であって、視聴率をとる事や雑誌の売り上げを上げるために無理に楽しく面白くする物ではないのですから。 
去年過熱気味だった週刊現代などに見られる薬の副作用の記事などもそういった物の一つだと思います。 彼らの報道で、彼らの本来の顧客である読者の命を危険にさらしているという事に、彼らが気づいていたかどうか知りませんが。もしも何らかの主義主張があっての記事なのならば、記者自身がきちんと実名を出して報道すべきだし、一般の方でも医療の専門雑誌の情報(MEDLINE 医薬文献検索)は簡単に手に入りますので、記者なのだからきちんと取材して裏付けをとってから記事を書くべきだったのではないかと思います。 

お薬を飲まない選択
私自身、薬を飲むのがあまり好きではありませんので、私の外来では何か理由が無ければあまりお薬処方いたしません。 しかし、処方された薬を飲みたくないとおっしゃる方も多いです。 人工物だから口にいれたくないとおっしゃる方も多いです。 薬の副作用が怖くてとおっしゃられる患者さんもいらっしゃいますね。でも薬の副作用は珍しい例外なのです。 ですが全く無いわけではなので、注意してお薬を使用する必要があるのには変わりありません。
病気があるという事は、戦場に派兵されたと言うことと似ていると思います。 戦場に送られる皆さんに、医者は、「防弾チョッキあげますよ(薬投与します)」と言っています。 しかし患者さんは、「防弾チョッキは重いから着けたくないんだよね」とおっしゃられます。 医者は皆さんに「防弾チョッキの中には時々内側に小さなとげが出ている物があります(薬の副作用)、また材質によってはかぶれたりすることがあるので、そのときは別の物と交換しますのでおっしゃってください。 ただ汗などで蒸れたりするのはこれは我慢していただくしかないでしょうね」とおつたえしてチョッキを渡します。 中には「チョッキからとげが出てたら痛いじゃない、そんな物つけられないよ!(副作用が怖くてお薬飲めません)」とおっしゃられて、防弾チョッキをはじめからつけようとしないで戦場に出る人もいます。「弾など当たらなければどうということはない」とか、「動きが遅くなる分戦闘には不向き」とかおっしゃられる事もあるでしょう。 確かに達人ならそういうこともあるかもしれませんが、それは例外であって、多くの方は重要臓器のある部分をカバーすることで、戦闘で死ぬ確率はずいぶん減るはずです。 あなたは、赤い彗星ではないのですから、身の丈にあった平凡な事をされた方が良いと思います。 「防弾チョッキを着けないほうが良い」という可能性に命をかけるのは皆さんの選択の自由でもありますのであまり多くを申し上げませんが、個人的には「あなたが命をかける場所はそんなところではないのではないかな〜」と思うわけです。

内科学会に参加してきました

今日は、内科学会総会に参加してきました。 日本の内科の先生のほとんどが参加する学会なので、結構大きな学会だと思います。 東京フォーラムのA会場、一番大きな会場を貸し切って3日間に渡って行います。 大学にいる頃には、その場にいるだけで自然に最新の情報が得られるというとてもよい環境なので、正直内科学会に参加するのは、内科専門医や内科認定医の単位を取るという目的が主要だったような気がしますが、大学を5年も離れてしまうと、内科全体の最新の知見を座っているだけで、教えてくれるこの学会の存在は結構ありがたかったりします。 循環器学会みたいに20近い会場を選ぶ必要もなく、ただメインの会場に座っているだけでいいのですからとてもとてもありがたいです。
今回私が参加したのは、偶然でもあったのですが、脳血栓塞栓などの最新の情報で、今の自分の専門分野でもあったので、ありがたかったです。 自分自身の日頃の診察の判断があまり大きく間違っていないことを実感したのと、大学にいる頃に疑問だったことが最近の研究である程度結論めいたものが出始めていることがわかり、あの頃とても悩んだことはやはり間違いじゃなかったんだなと、これからそういう患者さんがいらっしゃったら迷わず対応できるなと、少し安心もしました。 今年の循環器学会がとても残念な学会だっただけに、なんだかとても得した気分です。

酒は百薬の長ならず

もうそろそろお花見の季節は終わりですね。 夜桜見ながら、酒を飲む・・。 なかなかに魅力的ですよね。 ただ、なんとなく私はそのあと桜の木の周りに捨てられたゴミの量をみて、とても残念な気分になる方です。 やはり桜に敬意をはらって、ゴミは持ち帰りましょうね皆さん。

私自身は大学をやめてからほとんど飲酒しなくなりました。 お酒は嫌いではないですが、特にどうしても飲みたいという訳では無いのでしょうね。 昔から「お酒は百薬の長」という言葉があります。 お酒飲んでると年いっても元気とか、おそらくそういう意味あいにとられるんでしょうね。 確かに、高齢になっても元気にお酒を飲んでいる人を見ると、目立ちますし、元気そうに見えますが、だから飲んだ方が「元気で長生き」できるかというとそういうわけではなさそうです。 
海外の医学専門雑誌に今年掲載された研究では、一日あたりのアルコール摂取量が 12.5g以下の方が、認知症になりにくいという事が報告されています。 12.5gというと、ビールだと310cc 、チューハイだと150cc、日本酒だと100cc、ワインだと110cc程度だそうです。 なので毎日これ以上の飲酒をされている人は、そのお酒は薬ではないと思った方がよいでしょう。 
それ以下しか飲んでいない人も毎日このぐらいのんだ方がよいかというと、そうでは無いだろうと私は思います。  飲酒をされる方の多くは、友人や知人、気の合う人と会話をしながら飲酒される方がほとんどですよね。 元々そういった飲酒の機会の多い、人とのつながりのある方は、認知症になりにくいという事を観察しただけなのではないかなと思います。 

なので私の意見は、やはり飲酒はほどほどに。 しかし、飲み会に誘われたらビールのいっぱいぐらいは飲んでつきあった方がよいかもしれませんね。 人とのつながりというものは、やはり大事なのだろうなと思います。 

※Xu W, et al. Eur J Epidemiol. 2017 Jan 17.

日循に参加してきました

なんだかあっという間に3月も終わりになりつつありますね。 まだまだ朝晩とても冷え込みますが、通勤の途中にある桜の花が一つ二つ咲き始めてます。 Spring is Here。 もう春なんですね。 先々週の週末に、日本循環器学会に参加してきました。 毎年行ってますけど、今年は金沢で学会があって、結論から言うとあんまりよくなかったです。

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循環器学会はとても大きな会員を抱えていて、そのため学会もとても大きなものになります。 3日間行われる学会も20近くある会場で同時に会議が進んでいきます。 会員が多いということは、会議場も大きなものが必要で、そのため、学会が開催される場所は、東京、大阪、京都、名古屋が多く、時々仙台や福岡、北海道などがあります。 日本海側ではあまり今までなかったかもしれませんね。 今まで行くことのない街に行けるという意味では、よい観光なのかもしれませんが、大学などで人の多い施設ならいざ知らず、個人クリニックの医者にとっては、参加できる日程できちんとした最新の情報を入手することの方が大事なのです。
 
金沢の街は新幹線が通るようになって、おそらくとても以前よりは開けているんでしょうね。 会場も金沢駅の周辺のホテルの会場をほとんど借り切って開催しているようでした。 しかし、用意された会場一つ一つが小さすぎて、ろくに会場に入ることができず。 一つ一つの会場がいろいろなホテルに分散していて、別の会場に行く気にもなれず・・。 そして参加費は2万というとても高額なものでした・・・。 何というか、循環器専門医の単位を取るためだけに、東京から往復6時間かけて参加したみたいになってしまいました。  正直もうちょっと大きな会場のある街でやってほしいです。 循環器学会の総会ですから・・・。 別に観光しに行きたいわけではないので・・。

でも、駅の周りはとても清潔で新しく機能的に作られていました。おそらく冬の間に雪が降っても、外に出なくてもよいように、地下やアーケードを通っていけるようになっているのでしょうね。 ただ、もう少し小さな学会で行ってみたい街でした。

きっとみんな一緒なんです

中学校の頃の同級生に、スポーツ万能で勉強もすごくよくできたやつがいました。 試験で高得点をとっても、「勉強なんてしてないよ、こんなの勉強なんてしなくても当然とれるでしょう」みたいな感じの事を話していて、あんな人間がいるんだなー、そして絶対にこいつにはかなわないなーなんて思って、自分ではそういう努力をあきらめてしまうような、そういう同級生って皆さんのクラスにも一人か二人いらっしゃいましたよね。 

上京してから会うことも無かったのですが、結婚式の時に久しぶりに会って、同級生みんなで、彼に質問したことがありました。 みんな同じ思いだったんでしょうね・・。 「本当に勉強してなかったのかって?」 そしたら、「当然してたよ、しなきゃ試験の点数なんてとれないよ。 無茶苦茶努力してたよ」みたいに言われて、だまされたとかよりも、愕然としたことを覚えています。 そして同時に、軽々やっている様に見える人も、みんな隠れて努力していたんだなという納得と、その時なんであきらめちゃったんだろうって後悔とかが一緒にやってきました。そしてこういう事って、大人になっても気づかないだけであるんだろうなって思います。

周りの人たちは、贅沢な生活や、食事をしていたり、特に努力したようにも見えないのに元気そうで病気なんかしてないみたいな様に見えますよね。 でもみんな、口に出していわないだけで、それなりに苦労しているんだろうなって思うわけです。 なぜ自分だけ薬を飲まなくちゃいけないのか、 皆なんであんなに、いっぱい食べてるのに太らないのか、なんで自分だけ同じように食べてるのに血圧が高かったり、糖尿になったりするのかって思いますよね。 だけど、実はみんな努力しているんじゃ無いかなって最近思います。 だた口に出さないだけで・・。 かつての同級生の様に・・。  でもそれはその場ではわからないものなんだろうなとも思います。 自分でもそうでしたから・・。 おそらくあのとき勉強やスポーツをあきらめた自分は、あいつは特別なんだと理由をつけて、本当は少しでも楽をしたいという自分の気持ちから目を背けてきただけなんだろうなと思います。 

65歳を超えるようになると、半分以上の方は、体になんらかの問題を抱えているはずです。生活習慣病の治療とても大変ですよね、薬飲むのも好きな人はいないはずです。 でも、きっと頑張っているのはあなた一人では無いはずです。 めげないで頑張ってくださいね。 もしかしたらそのお薬少し頑張るだけで減らせるようになるかもしれないのですから。

10年後の皆様へ

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医者「だいぶ血圧高いですね。 減塩してもらったり、運動とかしてもらいまいしたが、あんまり効果無いみたいですので、やっぱりちゃんと薬飲んだほうが元気で長生きできますよ」
患者「いや〜、でもお薬飲むと一生飲み続けないといけないんでしょう?・・・。」
医者「・・・」

血圧やコレステロールのお薬を処方開始するときに、1割ぐらいの患者さんとこういうやりとりになります。 そういう時毎回説明するのですが、私の説明があまりうまく無いのか、結局おくすりを処方するのはそいう話題になっても1割ぐらいでしょうかね・・・・。  

患者さんの心理としては、お薬を一生飲み続けるということは、病院に縛られるということでもありますね。 ティーンエージャーの頃は、そういったお薬をのみ続けることが必要なかったはずで、そういう若い頃の健康な体の感覚が抜けないのでしょうね。

ただ医者の立場から客観的に申し上げると、こういったお話になる患者さんは、ご自身の体の重大な現実を無視しているように思います。
1,まずは患者様は、もう若くないということです。
2,そして、現在の患者さんは薬を飲まなくても困りませんが、10年後の患者さん本人が被害を被るということなのです。
3,生活習慣を改善すること(体重を標準体重にして、一日1時間弱の少し汗ばむぐらいの運動と、塩分摂取量を一日10g以下にすること)、ほとんどの患者さんは薬を飲まなくても良くなります。 でもそれを実行するにはとても強い精神力が必要です。 それができないので、お薬を飲んだほうが良わけです。 きちんと、生活習慣の改善が出来れば、一生飲み続ける必要は無いこともあります。
治療に抵抗される患者さんの多くは、こういう現実を無視する傾向にあります。 すべてを無視して現状を維持しようとされるのですね。 しかし、年齢は決して維持できないのです。もう少し現実を見たほうが良いと思います。

10年後のあなたは具体的にどんなふうな被害を被るのでしょうか?
一人の医師として、血圧の治療を拒絶される患者さんと、きちんと血圧のコントロールができている患者さんを10年ぐらい見比べてみると、治療されていない患者さんは、心筋梗塞や脳梗塞になって半身不随や痴呆になられたりするリスクが高くなります。 もちろん全員がそうなるわけでは有りませんが、ほとんどの患者さんは、70台の半ばにさしかかると、耳の聞こえが悪くなり、皮膚の肌ツヤが悪くなり早く老け込みますし、お話も迂遠になったり、物忘れがひどくなってきたりされていきます。 そして通院することができなくなり、おつきあいがそこで終わってしまいます。 これは歳だからしょうがないと思われるかもしれませんが、きちんと血圧やコレステロールのコントロールができている患者さんは、80歳の後半になっても、元気で若々しいです。 

10年後のあなたは現在のあなたと違う意見を持っているかもしれません。 ぜひ10年後の自分自身の意見に耳を傾けてあげてほしいです。 もっと元気で、もっとはつらつと生きていけるはずです。

寒いですね

毎日寒いですね。 1月に入って、インフルエンザが大流行し、一旦A型の流行は少し収まったように見えますが、花粉症が始まる時期からまたB型が流行し初めますのでご注意ください。 今年のインフルエンザワクチンは後4人分を残すのみで、これがなくなれば今年は打ち止めです。 できれば来院される前に、ワクチンが残っているか確認していただいてから来院ください。 B型の予防としてはまだ間に合うかも・・・。
2月になって学生さんは受験のシーズンで、青山学院も今日は受験があったのか、とても多くの学生さんが表参道の地下鉄の駅に入るのに行列を作っています。 駅伝で優勝したからか、去年とか今年とか受験生の数も多いように思いますね。 
もう2月も半ばを過ぎて、あっという間に春になるのかなと怖い反面、早く温かい春がやってきてほしいと思う気持ちもあります。 

ただ時々2月末頃から3月はじめに、大雪になったりしますので、まだまだ油断はできませんね。 皆さんもお風邪など引かぬようにお過ごしください。

新年あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。
年末年始の休みの影響で、先週と今週は患者さんがかなり多く、予約がとても取りにくい状況になっているようです。 申し訳ありません。

今日は、午後の時間に歯科治療に行ってきました。 ちょうど三好クリニックの上に、中川歯科クリニックさん(
http://http://www.nakagawa-dental.jp)があって、いつも歯石除去のために定期的に通っているのです。 一階上なので通いやすいですしね、助かってます。 ちょうど40歳頃に、親知らずが欠けて、虫歯になったときに、全部親知らずを抜いてから、しばらく何にもなかったのですが、どうやら診療中にのど飴を噛んでしまう癖があって、歯がかけてしまってから、受診し始め、その後定期的に通うようにしています。 
以前は、ちょっとでも欠けていたら、ガリガリ削って、銀歯入れられていた気がするのですが、最近はきちんと虫歯のセンサー(おそらく自家蛍光を測る器械なのでしょうか? 専門外なのでよくわからないのですが)、できちんと評価して削ってくれるので納得です。 なんとなく歯科の世界も10年前よりだいぶ進んでいるんだなって思います。