三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

『体重が減らないんですが・・・』2

今回は第2弾です。 ちなみに三好クリニックは肥満外来ではありませんので、肥満を治したいと言う方は糖尿病や内分泌外来にある肥満外来を受診してください。 このコメントはあくまで病気の治療として肥満の緩和が必要な患者さんに対する記載ですので、病気が無ければどれだけ肥満があっても「そのままで良いんじゃ無いですか?」と申し上げると思います。 
また、美容のためのダイエット目的ではありませんので(体に負担がでるほどに太っていることが前提の治療ですので)絶対にまねしないようにお願いします。 
今回は実際に体重を減らすのに、どのぐらいの食事のカロリー制限や体重の管理が必要となってくるかを説明してみます。


4,体重の変化には2種類あることを知りましょう


目的は内臓脂肪・皮下脂肪の減少ですね。 体脂肪の変化は一日精々0.1kg以内です。 人間の体重の変化の大部分は、水分つまり浮腫(むくみ)の成分で、この変化を体脂肪の変化と間違わないことが大事です。 皆さんも一日何回も体重を測定してみると、朝と晩で体重が2kgとか3kgとか変わる方もいらっしゃると思います。 こういった変動の大きい方は、一日の塩分の摂取量が多すぎる方が多いです。 むくみの原因は、血管の外側・皮膚と筋肉の間に塩分を含んだ水分を蓄えてしまっていることが原因です。 体の中に水分を蓄えておくには、塩分が必ず必要で、塩分を伴わない水分の過剰分はすぐに、尿中に排泄されてしまい、無かったことになっていまいます。 反対に塩分を取り過ぎた場合、のどが渇き、水分を補充し、結果として余分に蓄えられた水分が皮膚の下にたまってしまうというのが浮腫みの原因となります。 飲酒のつまみなどの塩分の多い食事、味噌汁、ラーメンの汁物などに含まれる塩分、スナック菓子などに含まれる塩分、醤油、ソースなどに含まれる塩分とかですかね。 普通の食材にも含まれていますので、味付けを薄味にしても、大量に食事を取ると塩分量は超過気味になります。 
こういった物を減らすと、毎日の体重の変動が少なくなります。 今の目標は体脂肪を減らすことなので、この体重の変化は無視する必要があります。 つまり浮腫みの多い方は、ご自身のダイエットが成功しているかどうか判断が付きにくくなります。 結果が目に見えにくいので、ダイエットを維持する気持ち(モチベーション)が下がる人が多いです。 なので良かったら減塩にも励んでみてください。 食事の全体の量が減ると、食材に含まれる塩分も減りますので、結果的にむくみによる体重の増減も少なくなります。 

5,数日のダイエットで効果が出ても油断しないでください(ダイエットの落とし穴1)


食事量を減らしてダイエットを始めると、はじめの2日ほどで急激に 2-3キロ下がる事があります。 私の患者さんで、入院して入院食にしたら、2日で10キロ体重が減った方がおられました。 こういう急激な低下は食事量が減って、塩分量が減ることによる、むくみの改善で起こった体重の減少です。 決して脂肪が減って体重が減ったわけではないので、油断しないでください。 時々、安心してダイエットやめてしまわれる困った方いらっしゃいます。  脂肪の減少は一日0.2kg以上減ることはありません。 運動して体重が数日で1-2kg減ったりするのも、この浮腫みが減少するのが主要因です。 

6,3日間の断食でようやく脂肪1kgが燃焼します。


体についた脂肪1kgを燃焼させるためには7,000kcal強のエネルギー消費が必要です。 一日の消費カロリーは2000kcalですので3日間断食したと仮定して、ようやく1kg弱の体脂肪が減ると考えた方が良いわけです。 この値は一日1時間程度の運動なんかではほとんど変わりませんので、「私は運動しているからもっと下がる」という根拠の無い勘違いはやめた方が良いでしょう。 10kgの皮下脂肪を持つ人は、エネルギーという点だけを考えると30日間絶食していても餓死しない事になります。 でも実際には水分・適度な塩分・水溶性ビタミン・一定量のアミノ酸など、体に蓄えられない物は口にしなければ死んでしまいますので、断食はあまりおすすめしません。 通常病院で減量のために入院していただく患者さんのカロリーは1200kcal-1000kcal程度に設定する事が多いです。 やって見るとわかると思いますが、これでもかなり「ひもじい」思いをされると思います。 肥満を抱えた患者さんにとっては、一食分の食事を一日3回に分けて食べているのと同じように感じると思います。 その状態でようやく一日1000-800kcalのマイナス、1週間から10日で脂肪1kg体重が減る計算になります。 リバウンドを起こさない減量の目安がだいたい一ヶ月3kg未満の減量と言われてますので、だいたいそのぐらいが安全なダイエットの限界なのだろうと思います。

7,10日で1kg減量したい、一日1000-1200kcalの食事ってどんな物


ちなみに私の日々の食事です
  • 朝ご飯:食パン1(6枚切り) 160kcal (バターやジャムを塗ると大体 80kcalプラス) ・ヨーグルト小さなカップ60kcal程度・コーヒで 220kcalになります。
  • 昼ご飯:食べると逆にお腹空くので食べません。 どうしても空腹感が我慢できなければ飴などなめてしのぎます。 患者さんからいただいたお菓子なども食べたりするので、結局夜までにカロリーで200-400kcal程度は取っていると思います。 
  • 夜ご飯:子供と同じ物を食べているので比較的多いと思います。 普通の街の定食屋さんで出てくるぐらいのボリュームの食事ですね。 700-800円ぐらいの定食で出てくる生姜焼き定食とかぐらいで、ご飯を入れて大体1000-1100kcal程度になると思います。 
私の場合それで体重が減らずに維持されている状態です。一日必要な総カロリーは1600-1700kcalぐらいなんでしょうね。
厳密な事を言うとすべての材料の重さをきっちり量ったりしてやらないと正確なカロリーははかれませんよね。 ただざっくりと、病院のカロリーをきっちり計算された食事などを見ていると、外食産業で出てくる食事の量はほとんどが多すぎることがわかります。 大抵皆さんの考える標準的な食事の量って何でしょうか? 生まれた家で食べていた食事のとか、よその家にお呼ばれしたときとか、外食の食事量が目安になることが多いと思います。 よそのお家におよばれに行けば、そのお家では必ずいつもより良質で多めの食事が出されていたはずです(他人を夕食に呼んだときにはだいたいいつもより多い食事が出てますよね)。 また外食でも、最大多数の欲求を満たすため、本来人間が必要なカロリーより出されていることが多いのです。 おそらく標準的な一日
2000kcalの食事は、皆さんが考えているより遙かに少ないということを理解した方が良いでしょう。 そしてこれから減量を考えている患者さんにとっては、少し乱暴に言うと、10日で1kg減量するためには、お酒などを飲まないで一日一食夕食で定食屋の定食を食べるだけという生活なのですね・・・。 それぐらいしないとやせませんし、肥満の患者さんにとって活動するためのエネルギーとしてはそれで十分なのです。 カロリー計算できるならばそれは素晴らしいことですが、だれもができることではありませんのでここでは割愛して、可能な限り食べる量を減らして、10日で体重が1kg減るように頑張り、減らなければ食事量を減らし、減りすぎるようなら少し制限を緩めるという方法が現実的なのだと思います。 
もう少し実践的に考えるならば、今の食事から一日1000kcalを引くつもりで考え見てはいかがでしょうか? たとえばこんなかんじですかね。
個人的な食事のカロリー表
個人的な食事カロリー
ざるそばせいろ一枚 (天ぷらとかつけちゃだめですよ)350kcal
白米:普通の茶碗一杯250kcal
丼のご飯や定食や等で出てくる少し大きめの茶碗で米1合500kcal
菓子パンって一袋400〜500kcal
卵一個90kcal
飴一粒15kcal〜20kcal
牛乳一杯130kcalぐらい
コカコーラ350cc入150kcal
サラダもドレッシングかマヨネーズがかかっていると 小鉢程度で100kcal
サラダ中皿程度で200kcal
リンゴ150kcal
80kcal
グレープフルーツ120kcal
ミカン50kcal
リッツのクラッカー3パック入りの中の1本25枚で450kcal
ポテトチップス一袋500kcal
アイスだとハーゲンダッツのアイス小カップ250kcal
パスタ100g 378kcalですが、店で出てくるパスタだと、5割ぐらい多い気がします。 それプラスソースがのりますから800kcal-900kcalぐらい?
標準的なカツ丼本体だけで900-1000kcal程度
日本酒1合200kcal
ビール中ジョッキ190kcal
ワイングラス一杯(ワインて6割ぐらいしかつぎませんからね)70kcal
カロリーの表、僕は結構このサイトが好きです。http://www.eiyoukeisan.com/calorie/gramphoto/index_gram.html


後はご自身で皆さんが食べている食事のカロリーを計算して見るとよくわかると思います。

次回に続く