『測定するごとに血圧が170とか120とか大きく変わってしまうんですが、どれが本当の血圧なのですか?』

それはどれも正しい血圧です、でも治療の基準にする血圧は安静時のリラックスしたときの血圧を使います。

皆さん運動すると、心拍数が増加してドキドキしますね。 運動したり食事の後などに胃や腸に血液を送ろうとしようとするさいに、たいていの方は心拍数が上がり、それにと同時に血圧もあがります。 血圧があがれば臓器への血液の流れが多くなり、栄養や酸素を効率よく送る事ができると言う訳です。 ですので体が活動しているときには血圧は高くなり、安静にしていいてエネルギーが必要ないときには血圧は自然と低くなります。 治療の目標はこの安静時のリラックスした時の血圧を治療の指標にします。
活動というと、走ったり泳いだりするときの事を考えたりされるかもしれませんが、ゆっくり歩いたり、話をしたり、食事をしたりするのも、ちょっとした活動になります。 患者さんの中には、血圧測定中に「今階段を上ってきたところなので血圧が高いかもしれない」とお話されたりする方がおられるのですが・・。 しゃべるだけで血圧は10~20ぐらいは上がりますので逆効果です。 ゆっくり落ち着いて、状況をお話されなくてよろしいですので、高ければ測定後に教えていただければよろしいかと思います。 三好クリニックでは、上がり症で血圧が上がってしまう様な方の場合、ベットに寝てもらって測定する事もしています。
安静時の血圧とは、3分ぐらい横になって、その後しゃべったり動いたりせずにゆったりと血圧測定ボタンを押してもらったときに測定される血圧と思っていただけると良いと思います。 横になって測定できなければ、テーブルに座って、血圧計をまく腕輪(マンシェットと言います)を心臓と同じ高さにして測定していただくのがよろしいかと思います。 くれぐれも、おしゃべりしながらとか、怖いテレビを見ながら測定してしまうと、安静時の血圧を正確に評価する事ができませんのでご注意ください。

三好クリニック(内科)
〜青山・表参道〜