三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

『血圧計って何をはかっているのですか?』

腕に布を巻いて、圧力を加える。 健康診断や、ヘルスセンター見られる血圧計。 たしかにそれっぽい値が出るのだが、いったいどうやってはかっているのだろうか? 疑問に思われた事は無いでしょうか? 

本来血圧とは、血管の中の圧力を圧力計で測定する物で、当初は水銀を使って測定していました。 測定のたびに針を血管の中に刺して圧力をはかる必要があったのですが、痛いし大変なので、コロトコフという医師がその痛くない測定法を考案したのが始まりでした。 血液が普通に流れている血管の上に聴診器を置いても音は聞こえませんが、腕の周りに布(マンシェットと言います)を巻いて外からある一定の圧力以上にすると、血液が流れなくなります。 血液が流れないので、全く音はしません。 少し圧力を下げてゆくと、血液が収縮期だけに流れるようになり、”とん・とん”と心拍に同期して音が聞こえるようになってきます。 この時の圧力が最高血圧となります。 そして、さらに圧力を下げて行くと、収縮期・拡張期両方で血液が止まる事無く流れるようになり、音も消失します。 このときの圧力が最低血圧と一致するわけです。
今の自動血圧計はこの音をマイクを使って電子的に計算しています。 なので、マイクの位置が、肘の動脈の上に無いとなかなか集音出来ず正確な圧が測定出来ません。 
薄い衣服なら良いですが、セーターなどの空気をたくさん含んだ厚手の衣服の上からですと、音がうまく拾えず測定出来なかったり、肘が曲がっていると、血管が筋肉に埋もれてしまってうまく音が拾えない事があります。 厚手のセーター等を着ておられる場合は、やはり片袖を脱いで、測定された方が良いでしょう。 横着して、腕の露出する部分が短かったり、マンシェットがセーターに引っかかったり、シャツがしわしわになって、一カ所だけ厚くなっていたりすると正確な値が出なかったりします。
マンシェットを巻く際に指一本入るぐらいの隙間がある事が大事で、きつすぎても、ゆるすぎてもうまく測定出来ないです。 緩みの程度でマンシェットが腕を圧迫する幅が変わるからです。 血圧計のマンシェットの幅は腕の測定部位の腕の直径の1.2倍の長さである事が必要です。 長過ぎれば、低い圧力で血流が止まり、短すぎれば高い圧力をかけなければ血流が止まらなくなり、前者では低めで、後者では高めで測定されます。 なので緩いと、腕との接触面積が小さくなり高めに測定されます。 逆に、きつすぎると低めに測定されてしまいます。 本当は腕の太さは患者様でそれぞれ違いますので、マンシェットの幅もそれにあわせてかえなくてはならないのですが・・。 それはなかなか煩雑で難しいという事もあって、一般的には11cmほどの幅のマンシェットで測定する事になります。 腕の直径の1.2倍の長さの幅のマンシェットだと、マンシェットで圧迫している圧力で測定した音の出現するタイミングと、血管の中の圧力が同じぐらいになるという、経験をもとに長さが決まっている訳です。 
また最近の血圧計は不整脈があると、周りの雑音を拾っていると勘違いするのか、うまく測定出来ない場合もあります。 そのような場合は、医者に測定してもらうしか無い場合があります。