薬は日数分ちょうどが良いのか、余裕があった方が良いのか?

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中年になり、生活習慣病の薬を飲む様になりました。 患者さんに薬を出しておきながら言うのもなんですが、自分で飲むとこれが結構大変な事だなと実感します。 私の場合、一日1粒だけですからまあなんとかなりますが、これを一回10粒近くある薬を毎回、プチプチ包装から取り出して飲むのは結構大変だったりします。 大きい粒はのどにつかえて飲みにくいし、小さい薬は落としてしまいがちで怖いし。休み無く毎日となるとこれは結構めいりますね。

私はあまりきっちりした性格ではないので、万が一予約を忘れて受診しそびれても、手元に薬が数日間のこっている方が安心かなと思って処方してきました。 大学病院等での受診では決まった週に来院される方が多いため、1ヶ月おきの受診だと28日周期、2ヶ月だと56日周期というようになります。 しかし、薬の多くは10粒がまとまって1シートになっていることも多く、また計算が楽という事もあり、1ヶ月の方は30日、2ヶ月の方は60日で処方をしている事が多かったです。6週目に来院される方は42日(「しに」)、7週目に来院される方は49日(「しじゅうくろうする」)と語呂もあまり良くなく、それぞれ50日で処方すると言った具合ですね。 そうやって少し余分に薬を処方すると、一ヶ月おきで受診される患者さんは2日分、2ヶ月おきだと4日分薬が余るのです。この余った薬を、急に受診が出来なかった時のための予備と思ってずっと処方して来たのですが、最近自分で飲んでみてみてこのあまりの分が結構気になる事に気づきました。
実はきっちり日数分処方すると、
1、自分が薬の飲み忘れをしていると、薬が余ってくるのでその分の見忘れを自覚する事が出来る。 
2、薬が切れそうになってくると、あーそろそろ外来だなと自覚する事が出来る。

といった利点がある様です。  ただ医者側の感覚から言うと、うっかり受診を忘れたりした時のために、やはり少し余裕を持っていた方が良いのでは無いかな、と思う次第で、今まで通り、処方するつもりですが、ご希望の患者さんおられましたら、日数分きっちり処方してくださいとお伝えいただければと思います。 患者様のご希望にあわせますので。 日数分で処方するのもそれほど大変ではないのです。
三好クリニック(内科)
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