三好クリニック 青山・表参道

内科・循環器・高血圧・不整脈

『上の血圧と下の血圧・どちらが大切?』

血圧
血圧を計ると、数字が二つ見えます。 高い方と低い方です。 正確には最高血圧と最低血圧と言います。 言いにくいので上の血圧、下の血圧と呼ぶ事が多いでしょうか。 動脈硬化を防ぐのにどちらの血圧に注目すれば良いかと言えば、答えは両方とも大事です。 ただ、二つの血圧を覚えているのは大変なので、普通は最高血圧の方を覚えておられる場合が多いでしょうね。 現在の血圧治療の基本は、自宅等での安静時に上の血圧が130、下の血圧が80を切る事です。 糖尿病や心臓病や大血管の病気をお持ちの方はこれより、上が120、下が70を目標にする事が多いです。 少し体を動かしたりしゃべったりした後、リラックスすると、上の血圧は比較的大きく変動する事が多いですが、下の血圧は余変動しない事が多いです。 なので診察室で下の血圧が高い場合、少し注意を払う必要があります。

最高血圧

上の血圧は、心臓が収縮して、心臓の中にあった血液が、大血管に送り込まれる事によって出来る圧力です。 運動や興奮していて心臓の収縮力が増えたり、心拍数が上がれば上がって来ます。 また高齢者などで血管が動脈硬化で硬くなっているような場合、血管が伸びて心臓からの圧力を吸収する事が出来ず、予想以上に上がる場合があります。 

最低血圧

下の血圧は、心臓が一旦大動脈に血液を送り込んだ後、大動脈弁が閉じて、そのかわり肺や左心房から血液を左心室へ取り込んでいる間の大動脈内の圧力です。 (ちなみに、心臓の筋肉を栄養している血液はこの時期に流れますので、心臓の筋肉を栄養している冠動脈と言う動脈への血流はこの下の血圧で決まっています。) この圧力は大動脈の閉鎖が不十分だったりするとすぐに低下してしまいますし、逆に、組織の毛細血管の手前の血管が動脈硬化や、緊張状態で収縮していたりすると、大動脈に血液がたまった状態が続くためなかなか血圧が下がらず、下の血圧は高くなります。 結構良く見られるのは、おなかに脂肪の多い方ですね。 大きく育った脂肪細胞への血管はかなり抵抗が大きいですので、下の血圧は十分下がり切らない傾向にあるようです。 体重を減らす事はとても重要です。 また下の血圧は緊張していて心拍数が早い場合に高くなる傾向があります。 心臓は心拍数が変わっても収縮している時間は0.3秒程度であまり大きな変化がありません。なので心拍数が早くなると、拡張している時間が短くなります。つまり、大動脈が閉じて下の血圧が十分に下がるための時間が少なくなり、下の血圧もそれにつれて上がってしまいます。 緊張して、心拍数の早い状態の血圧は、治療の目標ではないので、医者は心拍数を見ながら、患者さんが緊張していないか探っています。

自宅で血圧を計られる場合、上の血圧と下の血圧の他に心拍数、そして出来れば体重等も測定していて頂けると助かるのです(こちらはまた後日解説します)。